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カンタータ
強く撚りをかけた糸で織られた極上の生地、上着に入った南京玉縁、揉玉、松葉閂のディテール、そこには手仕事でしか表現できない職人技が香ります。
日本の機屋で糸から織り上げたセルヴィッチデニムやジーンズに付いた古いタロンのジッパーにつくり手の熱い気持ちが込められています。
昔ながらの上等な生地を探し出し、職人的な技、古い機械で仕立てるのはcantateにとっては、それが必然だから。
cantate──目指すのは「ハレとケのワードローブ」。日常と非日常、2つの顔を行き来できる服を思い描いています。
昔、古着屋で見つけたサヴィルロウで注文された上着。仕立屋の名前は内ポケットの裏側のひっそりと縫い付けられていました。それは着ている服がどこ製のものであるか見抜かれないように。英国紳士にとって、ブランドをひけらかすことはエチケットにも、紳士道にも反することだからです。
cantateのネームも、しつけ糸を仮止めするように付けられています。ネームはできれば外してから着ていただきたい。服よりも、それを着る人が一番に輝いて欲しいと思うからです。
cantateとは、クラシック音楽の一種、オーケストの伴奏が付いた声楽曲を意味します。cantateを耳にすれば、どこにいても非日常を感じ、その音色が心を落ち着かせてくれます。
cantate同様に、非日常を堪能できる、美意識を持った服づくり。そして日常を意識した、一生手放せないような普遍的な服。
そんな服をcantateはつくり続けていきます。
<Designer Profile>
松島 紳 Shin Matsushima
北海道出身、古着の501XXのジーンズとフレンチヴィンテージに魅せられて、ファッションの世界に進む。文化服装学院卒業後、多くのブランドで、デザイン、企画、生産等を経験、2015年、ハイファションブランド「cantate(カンタータ)」を立ち上げる。日本最高峰の機屋、工場と直接コンタクトを取りながら、メイド・イン・ジャパンのスタンダード服を創り続ける。
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